翌日、金沢から義父が入院している病院へ向かった。
声帯を取ってしまった義父は、思いのほか元気そうに見えた・・・。 病室では、めったに会えない息子のいとこ達に会う。 ひとつ年下のお嬢に、息子はよく叩かれては泣かされていたけれど、 その子が、すっかりおしとやかな大学生になっていた。 何年ぶりかの再会で、お互い照れている姿がほほえましかった。 夫の生家に向かう途中で見た、夕日。 日本海の水平線に沈む大きな夕日を撮りたかったけれど、いくぶん早すぎたね。 家主不在の田舎の家は、大きいだけにいっそう淋しさがつのったけれど、 その庭では、花たちがいつもと変わらない姿を見せてくれるのだった。 翌朝、義母を見舞う前に、近くの「三方五湖レインボーライン」を走る。 途中、こんな茅葺の舟小屋を見かけた。 ここは、梅の名産地。この小屋から舟を出して湖を渡り、梅の収穫をするそうだ。 三方五湖は日本海とつながり、それぞれ水質や水深の違いから、色が微妙に異なる。 あいにく薄曇りでキレイに撮れなかったけれど、五湖が入りくんだ景色は美しい。 息子が幼い頃、義父母といっしょに湖巡りの船に乗ったっけ。 見た目は変わらない義母は、薬のせいかふっくらとして肌ツヤツヤ、若返ったよう。 (昔から、とっても美人さんだった。) もちろん、違う世界を漂っているのだけど、 ときおり見せる笑顔に、思わず涙があふれてくる。 そんな病院の帰りに見たレンゲ畑。 どうしてこんなに優しいのだろう、といつも思う。 帰り道は、米原まで一般道を走ることにした。 途中、琵琶湖の北端に立ち寄った。 海のような広がりに、ふと「琵琶湖周航の歌」を口ずさむ。 ここは、ブログ友達のおかげで、いっそう身近な湖になった。 長浜城の近くで遅いお昼をとり、深夜、我が家にたどり着いた。 これは、義弟が土産に持たしてくれた「若狭かれい」 淡白で上品な甘さの一夜干しは、柔らかくて美味、今では贅沢品になった。 なんともせつない帰省だったけれど、 反面、久しぶりの若者同行の北陸街道は、嬉しい旅でもあったのだった。
by kero0131
| 2008-05-02 23:53
| 旅
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